便秘解消の漢方薬の危険性とは?下剤で大腸メラノーシスにも
便秘のときの下剤で「漢方薬」「ハーブ」などを使う人も多いが、注意しておかなければいけない事がある。
「便秘の種類」とともに解説したい。
大腸の病気によるもの
「大腸の病気が原因の便秘」は次のものがある。
- ”大腸がん”などで腸内が狭くなってしまった
- 腸内の炎症などによって狭くなってしまった
- 手術後のつなぎ目などが狭くなり便が通りにくくなった
食生活・ストレスによるもの
弛緩性便秘(しかんせいべんぴ)
腸のぜん動運動が弱くなってしまって便を送り出すことが出来ない。
女性に多く、やせ型、運動不足の人が多い。
ダイエットなどの栄養不足により、胃や腸の緩み、しまりがなくなったり、出産後に腹筋がゆるんで腸のぜん動運動が少なくなってしまい便秘になる女性も多い。
水分を十分に摂り腹筋を鍛えスクワットなどで足腰を鍛えることで、ホルモンの分泌が盛んになり改善に役立つ。
けいれん性便秘
こちらは逆に腸の緊張、収縮、けいれんが強く便やガスが溜まってしまう。
肉や高タンパクな食事を好む人に多い。
特に、牛肉を毎日食べるような生活をしていると、大腸憩室(だいちょうけいしつ)の原因にもなってくる。
腸の内側の壁が袋状にふくらみ、そこに便がたまると炎症を起こして大腸憩室炎になることもある。
下剤の薬によるもの
「下痢止めなどを常に常用している人」「漢方薬を長期間飲んでいる人」にも腸のけいれんは多く、ぜん動運動や腸壁内神経を不自然に調整してしまうので部分的なけいれん等により便やガスが留まってしまう。
ハーブやアロエなどの長期摂取でも同様の症状がみられることがある。
「漢方は安全」という認識から長期間飲み続ける人も多いが、腸の粘膜に黒いメラニン色素が沈着する大腸メラノーシスが起きてくるので長期間飲み続けることは良くないと言われている。
漢方薬だろうが薬は薬である。
そこには何らかの副作用は常につきまとう。
また、
あまり知られていないが「ビール飲むと便が良く出るからアルコールは毎日飲んでる」という人がいるが、これは大きな間違いだし危険な行為でもある。
便をやわらかくするためにお酒を毎日飲んでいたら「膵炎」になってしまう。
⇒痔主になって分かった生活の注意点 | ビール・風呂・タバコ・トイレ
便がやわらかくなるのは、膵臓がアルコールで刺激されて膵液(消化液)が出るからであって、これは膵臓に大きな負担をかけている。
すぐにやめた方がいい。